クリーンルームなのに清掃が必要なの?

2017.10.31

「クリーンルームはきれいだから清掃はしなくても大丈夫」
そんな言葉を耳にすることがありますが、本当にそうでしょうか。

クリーンルームは、何もしないでも清潔な部屋だからクリーンルームと呼ばれているわけではありません。常に清潔に維持管理されているからクリーンルームと呼ばれるのです。

何もせずに放っておくと、当然ごみや塵埃がたまって清潔ではなくなります。そのごみや塵埃によって製品が汚染されるかもしれません。ですからクリーンルームでも清掃が必要なのです。

ただしクリーンルームの清掃は、事務所や店舗といった一般建築物のように美観を維持するために行うものではありません。製品への汚染を防止し清浄度を維持することが、クリーンルーム清掃の一番の目的です。

クリーンルームでは、要求される清浄度や製品のレベルによって、清掃方法や頻度が変わります。
清掃作業は、①日常清掃 ②定期清掃 ③特別清掃と大きく3つに分類されます。

①日常清掃
1日に1~数回、その日のごみや塵埃を除去します。
とくに更衣室や移動区域、搬入区域などは
汚染が蓄積しやすいので頻回な清掃が必要です。

②定期清掃
日常清掃では対応できない場所の汚染を除去します。
週単位または月単位の間隔で清掃を行います。

③特別清掃
レイアウト変更時、装置設置時などの対応として清掃を行います。

最後に、清掃自体が汚染の原因となることも理解しておきましょう。
清掃作業者の動作や用具から汚染を拡散させることがあるからです。

クリーンルーム清掃は、清浄度を維持する上で非常に大切な作業です。
製品のレベルに応じて、清掃場所や頻度、方法、用具を適切に取り決めましょう。

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