クロストリジウム・ディフィシル発生時の環境整備対策
2010.03.06
先日、さいたま市立病院でクロストリジウム・ディフィシルの集団感染が発生し、入院中の男性が死亡したそうです。院内感染の疑いが強いとみられています。
クロストリジウム・ディフィシルは芽胞を形成するグラム陽性桿菌です。
症状は、下痢、腸炎、発熱、腹痛、血便などさまざまあり、無症候の保菌者も少なくありません。汚染物や患者と直接接触したり、汚染した物品や環境表面と間接的に接触したりすることで感染します。
また、芽胞を形成するため熱や消毒薬に抵抗性が強く、アルコール消毒も効果がありません。
病院清掃スタッフの感染対策と環境整備のポイントは、以下のとおりです。
●感染対策のポイント
①手袋を着用する
②アルコール系手指消毒剤は無効
③流水と石けんによる手洗いを行う
●環境整備のポイント
①適切な清掃と次亜塩素酸ナトリウムによる環境消毒を行う
②0.1%次亜塩素酸ナトリウムによる清拭消毒を1日複数回行うところ
(例) ベッド柵、床頭台、ドアノブ、水道のカラン、便座などの手指のよく触れる部位や床面
③0.1~0.5%次亜塩素酸ナトリウムによる清拭消毒を行うところ
(例) 便で汚染したところ
④その他の汚染されにくいところは通常どおりの清掃を行う
手指を介して感染が広がりやすいので、流水と石けんによる手洗いをしっかりと行いましょう。
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