アオバアリガタハネカクシ(コウチュウ目 ハネカクシ科)
2017.07.31
皆さんは、アオバアリガタハネカクシという昆虫をご存知でしょうか?
成虫の体長が約5.0~7.0mmほどの小さな甲虫の仲間で、頭と腹部末端が黒色、胸部と腹部が橙色、上翅が青色で全身に光沢があります。主な活動期は春から秋にかけて、最もよく見られるのが6~8月です。畑、水田の周囲や池沼、川岸など湿潤な草地などに生息し、成虫はよく飛翔し灯火などにも集まります。
ぱっと見では綺麗に見えなくもない外見ですが、実は毒を持っており身近に存在する危険な昆虫です。卵から成虫まで、全ての成長段階で「ペデリン」という有毒成分を体液に含んでいます。虫が体液を分泌した時や虫体を潰してしまった時に、皮膚に付着すると数時間後に火傷のような水疱やミミズ腫れになります。また、眼に入ると様々な炎症を引き起こします。その症状から「ヤケドムシ」という俗称で呼ばれることもあります。
有効な対策は、まず屋内に入らせないことです。網戸やサッシに虫が通れるような隙間が無いようにしましょう。これは、その他の虫類にも有効な方法です。もし、入ってきた虫を見つけた時は、決して潰したりせず殺虫剤を使用してから、直接触らずティッシュペーパーなどでそっと包んで捨てましょう。死後もペデリンを含むため、死骸を見つけた時も同様にします。
工場や倉庫などの緑地帯にも多数生息していることがあり、電灯に誘引されて侵入することがあります。アオバアリガタハネカクシに限らず、侵入昆虫にお困りの時はご相談ください。
カテゴリー:衛生環境管理サービス