クリーンルーム内のチャタテムシ対策

2022.08.16

現在、私どもの会社では、高清浄度エリアの防虫に力を注いでいます。
その中で、特に問題になる種類の一つにチャタテムシ類が挙げられます。

コナチャタテ科などのチャタテムシ類(以下チャタテムシと記載)は、非常に微小な昆虫で、
環境が整えば屋内で短期間に繁殖するという特徴から重要な混入害虫として知られています。

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写真1 チャタテムシ類の一種     
写真2 粘着トラップに多数捕獲されたチャタテムシ

チャタテムシは、高温多湿を好みカビなどを餌としているため対策としては空調の管理が重要
となります。
しかし、空調を徹底的に管理しているはずのクリーンルーム内などでも、チャタテムシの捕獲
が見られることがあります。
いったいどうして、チャタテムシが捕獲されるのでしょうか。
この場合、チャタテムシが繁殖可能な「潜み場所」が室内にあると考えられます。
それは、局所的に高湿度になる場所や湿気を保持する場所、カビの原因になるような箇所です。

具体的には、
・天井ボード裏や内壁の中(ひび割れ等から室内に侵入してくる) 
・木製や紙製の製品を床に直においている場所
・床や壁のクラック ・剥がれた巾木の裏     ......など

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これらを修繕し環境を整えたことで、チャタテムシの生息数が大きく減少した。という事もよ
くあります。
チャタテムシを繁殖させないためには、空調管理の他、室内に綻びがないか確認し営繕を続け
ることが重要です。
また、まずはモニタリングを行い、室内での生息状況を確認しておくことが対策の第一歩とな
ります。

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