蛍光マーカーで清掃結果を見る

2024.08.21

新型コロナウイルス感染症が流行して以降、医療施設はもとより一般施設においても、高頻度

接触面(人の手指が頻繁に触れるところ)の清掃は、重要な感染防止対策の一つとして広く知

られるようになりました。

 

その高頻度接触面の清掃の評価方法としてATP検査がよく用いられます。

清掃の評価方法としては微生物学的モニタリングによる評価が有効なのですが、即時性がなく

高コストなため、代替方法としてATP検査が広く活用されているようです。

ATP検査は清掃後の清浄度をその場で定量的に判断でき、微生物学的モニタリングよりも低コ

ストであることから、食品工場や医療施設をはじめ幅広い分野で使用されています。

 

当社でも高頻度接触面の清掃後の評価方法の一つとしてATP検査を用いていますが、ATP検査

以外の方法として蛍光マーカーによる清掃評価も試みています。

蛍光マーカーの長所はATP検査よりも簡便で安価に行うことができ、何より清掃後の状態を目

視で確認できる点にあります。ただし、評価は定性的で客観性に乏しく、微生物除去との関連

も十分に示されていない点が短所です。

 

蛍光マーカーによる評価では、ブラックライトを用いて清掃が不十分だった場所を目で確認す

ることができます。現場の作業スタッフにとっては、ATP検査などの結果を数字で見せられる

よりも、どの場所が清掃できていなかったのか一目でわかる蛍光マーカーの方が直感的で理解

しやすいようです。こうしてみると蛍光マーカーは清掃後の点検評価のほかに、清掃の実技研

修や指導後の理解度の測定などにも活用できそうです。

蛍光マーカー.png

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