職場の安全衛生について考える

2025.02.28

安全衛生とは、職場における従業員の安全を確保し、健康を守るための取り組み全般の
ことを言います。これは、労働環境における事故や病気を予防することを目的とし、企
業が法律やガイドラインに基づいて行うべき基本的な義務の一つです。
安全衛生に取り組むことにより従業員のモチベーションの向上、生産性の向上などのメ
リットがあります。安全衛生の取り組みを怠ってしまうと前述したメリットの反対のデ
メリットがあり、最悪の場合は労災事故が発生し、損害賠償、行政処分、刑事罰、社会
的信用の失墜を招く恐れがあります。このことから安全衛生について取り組み、考える
ことは企業にとって非常に重要なことと言えます。

安全衛生は「安全管理」「衛生管理」に分けることができ、安全管理は職場での事故や
怪我を未然に防ぐため、衛生管理は職場の環境や作業が従業員の健康に悪影響を与えな
いようにするための取り組みです。

【安全管理】
1件の重大な事故の背後には29件の軽微な事故があり、その裏には300件のヒヤリ・ハッ
ト(危険を感じた事例)があると言われています。(ハインリッヒの法則)
ヒヤリ・ハットの段階で対策を講じることにより重大な事故を予防することが目的です。
⇒当社が衛生管理をおこなっている現場では安全パトロールとして定期的に巡視し、不安
全な作業がないか、施設内外に危険な箇所がないかなどを確認します。また、定例会で報
告、改善策をお客様と協議したりしています。

【衛生管理】
安全の土台は5Sからと言われます。5Sの不足は事故や災害に直結します。
5Sとは「整理(Seiri)」「整頓(Seiton)」「清掃(Seiso)」「清潔(Seiketsu)」「躾(Shitsuk
e)」の5つを指し、これら5つを実施することを5S活動と言います。

整理(Seiri):必要なものと不要なものを整理する。
⇒不要になった備品や包装材などを放置しておくと虫の住処になったり、カビが生えやすい
環境となります。

整頓(Seiton):必要なものを識別管理する。すぐに取り出せる状態にする。
⇒どこになにがあるのか、誰でも分かるようにしておくことで作業効率アップに繋がります。

清掃(Seisou):身の回りをきれいにする。異物の要因となるものを除去する。
⇒汚れを放置すると虫の住処になったりカビが生えやすい環境になります。また汚れが蓄積
すると除去するのに時間がかかります。場所の汚れ具合によって計画的に清掃管理していく
ことが大事です。

清潔(Seiketsu):汚れのないキレイな状態を維持する。
⇒上記①~③によってきれいな状態を維持します。

躾(Shitsuke):決められたことを正しく守る。
⇒これらのルールなどを構築しても、最後は人によって管理し、守られていくことが大事です。
5Sを実施することで作業中につまずくなどの怪我を予防したり、トラッキング現象を予防した
り、身近な危険を理解し事故を予防することに繋がります。

「安全管理」も「衛生管理も」も安全衛生の基本です。
安全衛生の最後は「人」であり、5S活動など衛生管理を従業員にすべて任せるのではなく、現
場の責任者が率先して活動に取り組むことで意識向上につなげていくことが大切です。

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