アスベスト暴露のリスクについて
2011.03.28
阪神大震災では被災地における解体作業の際、作業に従事された方がアスベストに暴露したのではないかと言われています。
瓦礫の除去作業を行う場合さまざまな粉じんが舞い上がり、それを吸引してしまう恐れがあります。中でもアスベストは非常に細かい形状で空気中に舞い上がってしまうため、ハンカチや通常のマスク・タオルなどで防ぎきることはできません。
専用の装備が手に入らない状況において、どのようなことに気をつけた方がよいかをまとめました。
<空気の滞留している場所は避けてください>
空気中のアスベストが人体に影響を与える一つの指標として、10f/Lというものがあります。(使用作業場敷地境界における)これは空気1L中にアスベスト繊維10本未満で有れば問題ないという意味なのですが、阪神大震災復興時の野外測定ではこれを上回る数値はほとんど計測されていません。
しかし、しばらく開閉されていない屋内など空気が滞留している場所で作業を行う場合は、換気を行ってからにするなどの対応が必要だと思われます。
<電気室などには入らないでください>
古い建物に限られるのですが、電気基盤が設置されている電気室やポンプ室には防火・防爆のために高濃度のアスベスト含有建材が使用されている可能性があります。こういった場所では空気中のアスベストを吸引してしまうリスクが高くなりますので入らないでください。
アスベスト暴露などのリスクを回避しつつ、復興作業が1日でも早く進むように心からお祈りしております。
カテゴリー:環境測定・分析サービス