有機溶剤中毒予防規則における有機溶剤業務とは

2014.05.30

有機溶剤中毒予防規則(有機溶剤の安全基準を定めた厚生労働省令)において規制の対象となる業務は、有機溶剤※1又は有機溶剤含有物で有機溶剤含有率が5%(重量パーセント)を超えるものを使用する業務を指します。

※1有機溶剤のうち有機溶剤中毒予防規則対象となるのは54種類です。

第1種有機溶剤(有毒性が高く、蒸気圧が高いもの)7成分

第2種有機溶剤(第1種以外のもの)40成分

第3種有機溶剤(炭化水素混合物で、沸点200℃以下のもの)7成分

(平成26年5月30日現在)

具体的には有機溶剤中毒予防規則 第1条第6号に述べられている以下の業務になります。
六  有機溶剤業務 次の各号に掲げる業務をいう。
イ 有機溶剤等を製造する工程における有機溶剤等のろ過、混合、攪拌、加熱又は容器若しくは設備への注入の業務
ロ 染料、医薬品、農薬、化学繊維、合成樹脂、有機顔料、油脂、香料、甘味料、火薬、写真薬品、ゴム若しくは可塑剤又はこれらのものの中間体を製造する工程における有機溶剤等のろ過、混合、攪拌又は加熱の業務
ハ 有機溶剤含有物を用いて行う印刷の業務
ニ 有機溶剤含有物を用いて行う文字の書込み又は描画の業務
ホ 有機溶剤等を用いて行うつや出し、防水その他物の面の加工の業務
ヘ 接着のためにする有機溶剤等の塗布の業務
ト 接着のために有機溶剤等を塗布された物の接着の業務
チ 有機溶剤等を用いて行う洗浄(ヲに掲げる業務に該当する洗浄の業務を除く。)又は払しよくの業務
リ 有機溶剤含有物を用いて行う塗装の業務(ヲに掲げる業務に該当する塗装の業務を除く。)
ヌ 有機溶剤等が付着している物の乾燥の業務
ル 有機溶剤等を用いて行う試験又は研究の業務
ヲ 有機溶剤等を入れたことのあるタンク(有機溶剤の蒸気の発散するおそれがないものを除く。以下同じ。)の内部における業務

この業務において、1日の使用量が常態として、「有機溶剤等の許容消費量」※2を超えない場合には適用除外認定を受けることが出来ます。

その場合、労働基準監督署長に申請・認定が必要になります。

※2「有機溶剤等の許容消費量」の計算方法は以下の通りです

有機溶剤予防規則.png

屋内作業場で第1種有機溶剤又は第2種有機溶剤に係る有機溶剤業務を行う場合、作業環境測定士によって作業環境測定(6ヶ月以内に1回)の実施が必要となってきます。

弊社では作業環境測定士が多数在籍しており、作業環境測定の結果に応じた改善措置等も提案させて頂いております。

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