火鼠とアスベスト

2020.10.15

中秋の名月である10月に入り、残暑もなくなり月見の良い時期となりました。コロナ禍や
台風による災害で大変な時期の中、ススキをお供えして秋の月を見ながら無病息災をお願
いされたのではないでしょうか?

中秋の名月といえば、日本昔話の竹取物語で、かぐや姫が月に帰った日とされておりますが、
この竹取物語が、現在は社会的に危険性が広く認知されているアスベストと関りがあるとさ
れているのはご存じでしょうか?

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竹取物語で、かぐや姫が貴族に要求した宝物の一つ"決して燃えない火鼠の皮衣"はアスベ
スト製の布であると考えられております。この火鼠の皮衣は中国では火で洗える火浣布とし
て存在しておりました。実際、中国の文献から江戸時代に石綿で製造したこの火浣布が京都
にて現存しております。

古代文明においてアスベストは火浣布のように火で洗えるという燃えない性質と動物性、植
物性につぐ天然の繊維であるという性質から「奇跡の鉱物」として非常に希少で神秘化され
ました。

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