近年の研究で発がん性が確認された「インジウム」とは
2011.10.31
1990年代まではインジウムの毒性については情報、研究が非常に乏しく安全な金属と考えられてきましたが、近年の動物実験において、発癌性が確認され、他のインジウム化合物においても強い肺障害性が認められるなど、液晶ディスプレイ、薄型テレビ、プラズマディスプレイやタッチパネルなど酸化インジウムスズ(ITO)需要が進む現在社会において、インジウムの健康への影響が懸念されています。
インジウムが採掘されるのは2008年では中国が世界最大の生産・輸出国だが、輸入は世界中のインジウム取引の約80%を日本が輸入している(※2006年度)
IARC(国際がん研究機関)発癌性リスクでもインジウムはGroup2A(ヒトに対する発癌性がおそらくある化学物質、混合物、環境)に属しており、(アスベストはGroup1のヒトに対する発癌性が認められる化学物質、混合物、環境と定義)厚生労働省でも「インジウム・スズ酸化物等の取扱い作業による健康障害防止対策の徹底について」(平成22年12月22日付け基発1222第2号)によりインジウム・スズ酸化物等の取り扱い作業による健康障害防止技術指針を発表しています。
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