粉じんの爆発について3つの条件と予防と対策案について

2012.04.25

食品工場のお客様より小麦粉や砂糖などが原因で起こる、粉塵爆発についてお問い合わせをいただきました。そこで今回は粉塵爆発が起こる環境や粉の量などを解説させて頂きます。

粉塵爆発

粉塵が浮遊した状態である一定の濃度に達し、花火などにより引火して爆発を起こす。石炭や亜鉛、小麦粉・片栗粉・砂糖など粉塵の種類に関わらず爆発の可能性があります。

粉塵爆発の発生状況

過去46年の統計で281件の事故が発生し、負傷者587人、死者100人が出ています。(粉塵爆発火災対策より引用) 製粉所で小麦粉が原因とされる爆発が起こり、18名もの死亡者が出た事例もあります。

粉塵爆発が発生する3つの条件

・粉塵の粒子が空気中に一定の濃度で浮遊している
・発火源の存在
・空気中の酸素濃度(約8%以上)

以上の条件から分かるように粉塵爆発は決して特殊な環境で発生する事故ではなく、工場や作業所であればどこでも発生する可能性があります。粉塵測定を行い、作業環境の現状を把握していただき予防と対策にお役立てください。

●予防と対策

・粉塵の除去または爆発下限濃度に抑える
・発火源の排除
など

●爆発下限界(限界値)

小麦粉の爆発下限濃度は約40g/m3、砂糖は35g/m3とされています。
他の粒子の爆発下限界は下記PDFの4ページ目をご参照ください。

公益社団法人 産業安全技術協会 TIISニュース 2011年7月10日発行分
http://www.tiis.or.jp/news/2011245.pdf

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