ムカデのはなし
2021.07.29
鋭く尖った切っ先、黒光りする硬い表皮。
この写真では見えませんが、先端付近には毒を出すための穴もあります。
これが一体何かわかるでしょうか?
これは、とある現場で捕獲された「トビズムカデの牙(顎肢)」の拡大写真です。
トビズムカデは、毎年刺咬被害が多く報告される、大型のムカデです。
付近に緑地や公園がある場合は、自宅や職場で見かける事も多いのではないでしょうか。
トビズムカデなどの大型のムカデの牙(顎肢)は、大きく鋭いため、噛まれた場合、皮膚に
深く突き刺さります。そして、毒により、幹部は激痛が走り腫れあがります。
足指を噛まれた友人の話では、想像を絶する痛みで歩けないほどだった、との事でした。
ムカデの刺咬被害は、「ムカデに気づかず、踏んでしまった」「木の上からムカデが落ちてき
て、振り払おうとして噛まれた」など、(おそらくお互いに)不意に接触してしまい、起こる
事が多いようです。
野外で注意をすることはもちろんですが、屋内に侵入してくる場合は気が休まりません。
無防備な状態でムカデに出会う事は避けたいですね。建物内にムカデを侵入させない事が大事
になります。
ムカデを屋内に入れないためには、
・建物の気密性を上げる
・建物周辺から、ムカデの一時生息場所になるようなものを撤去し環境を整える
・薬剤の忌避作用を用いて、建物への侵入を防ぐ
などが挙げられます。
しかし、たとえ薬剤を使ってムカデを忌避したとしてもその効果は100%ではありません。
上記のような、色々な対策を組み合わせる事で、ムカデの侵入する経路を減らしていく事が
重要になります。
また、薬剤の使用方法一つとっても、間違った使い方をしては十分な効果が得られない事が
あります。
建物の構造や周りの環境によっても対策の難易度が変わってくるため、侵入対策には十分な
知識と経験が必要となってくるのです。
カテゴリー:衛生環境管理サービス