クリーンルーム清掃

2024.11.22

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クリーンルームの構造は、上図の通り大きく分けて4つのエリアで構成されています。

今回はそれぞれのエリアの清掃のポイントを解説させて頂きます。

①Above Ceiling(天井裏)
空気循環により室内の清浄化を図っているクリーンルームの構造上、気流を阻害する柱を室内に極力設けないよう

にクリーンルームの天井は吊り下げ方式で造られる事が基本です。

その為、天井裏の清掃をする際はパネルの耐荷重を調査したうえで、パネルを破損させないように行う必要が有り

ます。

元々のパネルの耐荷重が低く設定されている場合、フレーム部に足場板を掛けて作業を行う方法等も有ります。

ファンフィルタユニット等が設置されているパネルは、何も設置されていないパネルより耐荷重が低い場合が有り

ますので、そのようなパネルの上を清掃する際などは、柄の長い清掃用具を使用したり、前述の足場板を使用した

りするなどして実施します。天井裏に煙感知器が設置されている場合は、清掃の際の埃で反応してしまう事が有り

ますので、事前に停止して作業する方が好ましいでしょう。

②Return Air Shaft(リターンエアーシャフト)
室内から排気された空気をFFU(ファンフィルタユニット)で清浄化する為の循環エリアです。
天井裏へはこのエリアから梯子で上がる構造のクリーンルームも有ります。
壁面は高いものだと5m以上となる為、脚立やスライダーが使用出来るスペースが無い場合は、リーチポールなど

を使用して除塵及び清拭を実施します。また、ドライコイルなどが設置されている場合も多く、特にフィン部分は

破損しやすい為、作業時には注意が必要です。

③Under Floor(床下)
クリーンルームでは、配線や配管類などの埃が溜まりやすく掃除しにくい設備類を床下に収納出来る構造になって

います。
床下清掃の際は床パネルを取り外して行いますが、隣り合うパネルを広範囲に取り外してしまうとパネルを元に取

り付けた際に水平レベルが狂い易いので、パネルを取り外す際は最低でも1枚以上間隔をあけて取り外す事が基本

となります。外したパネルを取り付ける際は、パネルの向きを合わせて、固定ボルトは設定された締め付けトルク

に合わせる事が重要です。

一度に多量のパネルを取り外すという行為自体が発塵の原因となる為、床下に人が入って作業出来る空間が有る場

合は、パネルを外した所から床下に潜り込み、清掃を実施する事が好ましいでしょう。

漏水センサーが設置されている場合、誤反応の恐れがある為、センサー周辺の純水拭きは厳禁となります。

④Clean Room(クリーンルーム)
クリーンルーム内の清掃は室内の汚染防止の為、①~③エリアの清掃と区別して実施する事が好ましいです。
①~③エリアの清掃を同時に実施する場合は、④(床面)→③→②→①→④(天井面・壁面・床面)の順で行い、

室内の汚染対策を行いながら清掃を行う事も重要です。

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