リシン吹付け材にアスベスト含有の可能性があります
2011.08.20
先日目視調査を行った物件で、外壁にリシン吹付け塗装がなされている物件がありました。
今まで建材中の分析を行っていて、リシン吹付け塗装から検出された実績は無かったのですが念のために地方自治体に見解を確認しました。(今回の物件については大阪府でした。)
▲リシン吹付け塗装
確認すると関東地方で分析を行ったリシン吹付けから検出された実績があるらしく、大阪府では調査対象とするように指導を行っているということでした。どうやら、リシンに不純物としてアスベストが含有している可能性があるという見解のようです。
ただし飛散性などについては「飛散しにくい」程度のはっきりしない扱いでした。
また、もし含有していた場合、工法が吹付けということで解体工事の際レベル1に該当するそうです。リシン吹付けは外壁に使用されていることが多いため、養生撤去しなければならないとなるとコストが高くなってしまう可能性があり、色々な点で今後注意が必要な建材だと思います。
追記
平成24年より、大阪府はリシン吹付け材の取り扱いについて見解を明確にしました。
大気汚染防止法の解釈より、リシン吹付け材は届出工事の対象とはならないそうです。このため、作業レベルの設定も現在はありません。
風化等が著しく、飛散・暴露の恐れがある場合は大気汚染防止法や大阪府条例等に合わせた対策をとらなければならなくなります。
また、解体時に発生する廃棄物については含有であれば石綿ゴミとして取り扱わなければなりませんので、調査により含有の有無を確認するか石綿含有として取り扱うかのどちらかは行わなければなりません。
カテゴリー:環境測定・分析サービス